2018/11/24

相棒選び

11月初旬にロンドンに行ってきました。旅する時はいつも、まず飛行機と泊まるところの手配をして、中でどう動くかはあまりきっちりと決めません。無計画とも言えますが、私の場合、計画を立てていても歩いていて面白そうなものがあるとそっちにフラフラ立ち寄ってしまったり、天気によって行く場所を変えてしまったりして、結局意味があまりないのです…。だいたい今日はこの辺りを歩こう、明日はこの辺かな、と大まかにしか決めないし、気に入ったところには短い旅でも2回、3回と行くこともあります。そして、事前に先入観を持ちたくないので、はじめて行くところは最低限の下調べだけで行きます。

なので、旅の準備のメインは、相棒選びです。相棒、というのはもちろんカメラのこと。私の場合、たいてい一人旅なので、カメラが相棒です。イタリアへの旅の場合はいつもだいたい決まっていて(それでも悩むのですが)、大きな変更はないのですが、今回ははじめてのロンドン。いつも通りで行くべきか、新たに違うアプローチにしようか悩みました。ただ、イタリアと違ってロンドンへの旅は、写真を撮るための旅、というつもりではなかったので、なんでもいい、と言えばなんでも良いのですが。でも、そういうわけにもいきません。これはただの旅行、と言い聞かせても一人でいると結局は気づいたら写真ばっかり撮っているので…。どうせ撮るならちゃんと考えて機材を持って行きたいので、かなり悩みました。

でもこの悩みは、私だけではないようで、旅行にいらっしゃる生徒さんからよく相談を受けます。こんな場所に行って、こんなものが撮りたいのだけれど、このカメラでいいのか、どのレンズを持っていけばいいのか…など。それぞれに応じてアドバイスさせていただきますが、そんな相談を受ける私も、自分の旅の時は相当悩みます。相談相手もいないので一人でもんもんと悩み続けます^^;

決まったのは旅に出るほんの3日前くらいだったでしょうか。それまで出していた結論と全く違うカメラを持っていくことにしました。決め手は色。はじめはいつも使っているカメラで行こうかと思ったのですが、ロンドンとイタリアでは街の色や雰囲気が全然違うだろうな、と思い直前に変更し、Panasonicのミラーレス+Leicaのレンズを今回の旅の相棒にすることにしました。いつも使っているカメラは優しく自然な風合いが出るNikonですが、ロンドンは密度のある濃い色が出せるカメラが合うような気がしたので、こんな結論になりました。

旅のカメラ選び、作品作りのカメラ選び、カメラを買う時にも同じことが言えますが、自分が撮りたいもの、出したい風合いを考えて決めると良いと思います。もちろん特殊な撮影の場合はカメラの性能も大切なので、一概には言えませんが、自分の伝えたいイメージとカメラから出てくる絵がぴったり合うものを選ぶと、作品のイメージも作りやすいですし、何より撮っていて楽しいです。

そんなこんなで、悩みに悩んで決めたカメラですが、私が感じたロンドンの街の色合いにぴったりで撮っていて嬉しくなってしまいました。大都会ロンドンで、人混みが苦手&英語ができない私は、最初は途方にくれましたが 、相棒片手に歩き回り、ロンドンで感じた印象を写真に撮ってきました。少し時間がかかるかもしれませんがフォトブックを作る予定なので、できあがりましたらまたお知らせいたします。